クマガイソウ(熊谷草)の花だと彼女は教えてくれた
彼女は、「クマガイソウの花を知ってる?」と聞いた。
僕は「知らない」と答えた。
彼女は「なぜか、毎年1つしか花をつけないの」とこちらを見ずに続ける。
その草は、日陰にひっそりと大きな葉を広げていた。
僕は「どこに花があるの?」と聞いた。
彼女の「そこよ」と指を指す。
僕はようやく気づき「初めて見た。これ?花なの?」
彼女は「そう」とだけ、つぶやいた。
彼女は、「クマガイソウの花を知ってる?」と聞いた。
僕は「知らない」と答えた。
彼女は「なぜか、毎年1つしか花をつけないの」とこちらを見ずに続ける。
その草は、日陰にひっそりと大きな葉を広げていた。
僕は「どこに花があるの?」と聞いた。
彼女の「そこよ」と指を指す。
僕はようやく気づき「初めて見た。これ?花なの?」
彼女は「そう」とだけ、つぶやいた。
近くにいると、ついつい、そこにあるのが当たり前みたいになってしまう時がある。
目を開くだけじゃなく、きちんと感じて見てみよう。
そこにあっても、人は見たくないものは見えない仕組みがあるのだ。